Less Than JOURNAL

女には向かない職業

アラジンの魔法瓶

映画館でコーヒー買って中に入ると、予告編の途中で飲み終わっちゃうじゃないですか。で、スタバとかのアルミ容器とか持って行こうかなぁ……と思ってたんだけど。ふと、突然、アラジンの魔法瓶の小さいサイズとかがカワイイなぁと思い立って、買ってきました。
幼稚園の時に同じチェック柄で、小さい魔法瓶がセットされたランチボックスを持っていてお気に入りだったんですが。それ、30年ン年前の話ですよ(わははは)。
最近のハイテク技術はもっと軽くて大容量のものがあるけど、これは昔ながらの仕様なので大きさのわりに容量が少なかったりする。それでもやっぱし保温性はバッチリだし、今でもソニプラとかOUTLETとかでも売ってるし。ナニゲに隠れた“永遠の舶来銘品”って気がする。
近年はこういう定番品も、唐突にコラボものとか新柄とか出してみたりするわけですが。かたくなに赤チェックのみ、サイズも大中小というこだわりもステキ。しかも安い。大中小と全サイズ持ってるんですが、いちばん小さいのは1200円くらい。機能も、ふつうベストセラー商品っていうのは何だかんだでバージョンアップをしていくので、何十年も経つうちにどんどん原型とは違うものになっていくのに。まぁ、使える原材料やコストは時代と共に変わるから、材質はちょっとは変わっているのでしょうが。

「アラジン」はもともとランプを作っていたメーカーで、だから「アラジンの魔法のランプ」にかけて名付けたメーカー名らしい。が、むしろ魔法瓶のほうが「アラジン」にピッタリ。そもそも、考えてみたら「魔法瓶」ってコトバ自体がカワイイですね。
魔法の瓶。
なんだか、ものすごくロマンティックで魅力的な響き。で、アラジンってくらいだから、もともとヨーロッパのメーカーかと勝手に想像してのだが。つい数年前、なんと、テネシー州ナッシュビル生まれだということを知った。ナッシュビルかぁ……と、なぜだかにわかにワクワクしてしまった。しかも80年以上の歴史があるというから、1940年代とか50年代のアメリカ映画に出てくるようなセールスマンが、あのチェック柄の魔法瓶をクルマに積んで街から街へとセールスに走り回っている姿なんか想像すると、かなりときめく。

そんなわけで、小さい魔法瓶はたった220ミリリットルしか入らないのですが。あえてこれにコーヒー1・5杯ぶんくらい入れて散歩に出かけたり、映画館行ったりというのはちょっとオシャレかも。

ちなみに今日、お店でいちばん小さいのを見た時に「あれ、もうちょっとだけ大きめのがあったはず」と思ったのだが。次の瞬間、ハッと気づいた。それは幼稚園の時の記憶だから、いちばん小さい魔法瓶がたっぷりサイズに見えていたわけですね。「変わらないもの」との再会は、面白い錯覚を引き起こすものですね。お恥ずかしい。