Less Than JOURNAL

女には向かない職業

それでもおれは燃えドラを唄う、シャチホコの空に向かって。

 さて。週末からはいよいよ、クライマックス・シリーズ【セ】も始まります。
 そして今、「週末」と書こうとしたら「終末」と出てきました。
 このパソコンは“オレ竜占い仕様”か何かですか?

 勝てる気がしねぇ。

 しかし、勝負は始まるまでわからん……いや、終わるまでわからんと言うほうが正しいのか。でもね、今年はスタメンみたらわかるよーな気がしないでもない。ま、ともかく、そんなわけで【セ】の件についてはにちようびまで思考停止することにする。

 で。そういえば【パ】の第二ステージも週末からですよ。贔屓チームではないが、今年はやっぱしホークスに勝って欲しかった。もう、今年のCSで勝てなかったらホークス・ファンはレッドソックス・ファンばりのトラウマを背負うんじゃないかと。

「負けるたび、自分の中の少年が……死ぬ。」

 これは映画『ライフ・イズ・ベースボール』で、マイケル・キートン演じるニューヨーカーのレッドソックスファンが言うセリフ。わたしの知るホークス・ファンも、ここ3年連続でそんな感じなもんですから。

 でも、今年はヒルマン監督も最後だし。就任以来、間違いなくパ・リーグをめちゃめちゃ面白くしてくれたふたりのガイジン監督のラスト対決というのも楽しみである。
 というか、このカードが実現したら紹介しようと思っていたコンピを2枚。


 なんでしょうか。これは。
 すごい。ボビーとヒルマン選曲による洋楽コンピである。
 日本のへんちくりんコンピ・ブームもここまで来たか。
 しかし、これがなにげに素晴らしいのですよ。
 ヒルマン監督が、ちゃんとタカミネのアコギ持ってるとこもナイス★

 これが出るのを知った時は、どーせレコード会社がざっくり選んだプランに監督がちょこちょこっと目を通してチェックした程度のフツーのコンピなのだろうと思っていた。しかーし、選曲を見てびっくり! これ、どう考えても日本人の選曲臭がしない。両監督が自分でちゃんと選んでる臭がする。
 ボビーのほうはいかにも東海岸セレブなイタロアメリカンおっさん系の好みそうな、ほどほどAAAチャートっぽい。1曲目がボズ・スキャッグスなのだが、『シルク・ディグリーズ』からよりによって「イッツ・オーヴァー」を選ぶというガイジンっぷり(←当たり前だ)。で、アイズレーあり、ジョージ・デュークあり、友達のフィル・コリンズフィリップ・ベイリーのデュエットあり、カーリー・サイモンありーの、マーヴィン・ゲイありーの、最後は「チェンジ・ザ・ワールド」だけどオトナの事情によって、クラプトンでなくベイビーフェイスのライブ・バージョンで収録という結果的マニアックな終わりっぷり。ある意味、アメリカ系航空会社の機内オーディオみたいでもあるな。
 そして、ヒルマン監督に至っては「わたしのコンピが出るとはシンジラレナーイ」とライナーノーツでもはしゃいでいるように、もう趣味趣味ワールド全開。フレディ・ウェラー「孤独の影」に始まって、ロギンス&メッシーナマーティ・ロビンス、タミー・ワイネット、チャーリー・ダニエルズにチャーリー・リッチ、もちろんキャッシュもネルソンもいるし、最後はこれまたオトナの事情でライブバージョンなんだけどJTの「ファイア・アンド・レイン」で締めくくるという、めくるめく70年代中心のフォーク〜カントリー・ヒッツ。いや、もう、ヒルマン監督にはCRTにゲストに来てほしい。

 スバーラシーデスネー。イチバーン。シンジラレナーイ。なコンピ二枚。

 しかし、まぁ、別に最初からわかっていたことではあるのだが、野球も音楽もアメリカのものなんだなーということをあらためてしみじみ思う秋の終末……じゃなく、週末である。
 日本でも去年はヤクルトのびたーズの監督ががんばって「ダンスミュージックナイト」とか、懐かしの洋楽をガンガンかけたりしてたけど。やっぱし、あくまでも日本の洋楽というのはオムライスとかカレーライスなわけで。こういうガイジン監督がごくごく「フツーの感覚」で好きだっていう洋楽は、我々が考えても学んでも身につけることのできないネイティブなツボに訴えかけるものがあるわけで。別に、そういう感覚が欲しいわけでもなんでもなくて、ただ、淡々と「違う」ってことを意識させられたりして。

もう、買うなら今というのはもちろんですが、紹介する機会も今を逃したら後がないのであわてて載せました。来年はブラウン監督のコンピも欲しい←テキサスご出身ということで期待。
わたしの場合はもう、ドライブのお供はこの2枚と「オレ流クラシック」。これさえあればポップ〜カントリー〜クラシック縦断っつーわけで完璧です。

北海道日本ハムファイターズ・ヒルマン監督セレクション

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