Less Than JOURNAL

女には向かない職業

球春近し。

まずは米国から球春が来ましたね。レッドソックスとアスレチックス。
日本で開幕戦て、ボン・ジョビが東京ドームで年越しライブするようなものか?

MLB開幕戦に先がけての巨人、阪神との親善試合。
見どころはもちろん、VS巨人戦における岡島の凱旋登板!

なのですが。
割れんばかりの大歓声とフラッシュを浴び、マウンドに向かうオカジ……
そこまでは、カッコよかったんだけど。
古巣巨人相手に…………とゆっても、
その古巣が、谷にスンちゃんに大道、さらには元チームメイトのガッツ……て。
オカジ的にはぜんぜんパ・リーグじゃん。ヘンな気分だったろうなぁ。

ところで、今さらながらパペルボンって、とてつもなくすげーですね。
もう、ぜんっぜんケタ違いなわけで。
ありえないスゴさ。やっぱアメリカの野球はスケールが違う。
そして、レッドソックス勝利の方程式というのは岡島→パペルボン。
岡島、どれだけすげーんだ!っつー話だよ。ほんとにもう。
昔、東京ドームで「こらオカジー、前見て投げろーっ」と野次っていた者としては感無量。
シゲオもうれしいだろうねぇ……(T_T)。


レッドソックス映画、おすすめ2つ】
●「2番目のキス」
「やきうとあたし、どっちが大事?」という恋人の問いに、秒速で「やきう」と答えるバカは全員必見。
1918年以来の呪いが解けて優勝した2004年に同時進行で撮影されていたという、あまりにも奇跡すぎるラブコメ。「野球場のユニ着用は、どんな美女でも2割減」の法則を、あのドリュー・バリモアが身をもって証明している!(いや、つまり、2割減でもユニ着用という心意気が大事ってことなんだよ)。原題「Fever Pitch」。開幕時の儀式の数々や、ボストンのスポーツバーが水道橋やるき茶屋に見えるほどの、負け試合後のファン大暴れ場面など、ファンのバカすぎる描写ひとつひとつがおもしろすぎて他人事とは思えない(涙)。あと「スイート・キャロライン」の場面とかも出てきて、ぐっとくる。痛快やきう映画の名作。

●「ライフ・イズ・ベースボール」
去年、たぶん松坂のレッドソックス入りのおかげで、今ごろになって日本公開が実現した……に違いない。平日の昼間に観に行ったら、観客はいかにも「仕事さぼってきたガチ野球ファンのおっちゃん(全員スポーツ新聞装着)」が3人。オレ入れて4人。しあわせな空間であった。
1986年10月25日。レッドソックスが68年ぶりの優勝に王手をかけてNYメッツと対戦するワールドシリーズ第6戦@ニューヨーク。その試合当日のニューヨークを舞台にした、生粋ニューヨーカーにして熱狂的レッドソックス・ファンの崖っぷち劇作家の、とびきり崖っぷちな1日。もともとインディーズ映画だが、アメリカ文学界のいかすレジェンド=『アンダーワールド』のドン・デリーロが脚本に初挑戦。主演はマイケル・キートン、ロバート・ダウニーJr.。音楽はヨ・ラ・テンゴ。そんなことからもわかるように、そうとうにクールなインディーズ映画。しかし、主人公が「レッドソックスが負けるたびに、オレの中の少年が死ぬ!」とマジ顔で呟いてドン引かれるところなど、「ああ、レッドソックス・ファンだから人生にも負け癖ついてるのねー」という劇中のわかりやすいエピソードではあるのだが、それ以上に、あまりにも他人事とは思えない思考回路っぷりに泣ける。長嶋茂雄座右の銘「野球は人生そのものだ」をズバリ証明する映画。とにかく、必見の傑作。