Less Than JOURNAL

女には向かない職業

恋のアメリカンフットボール

 今年の抱負は、アメフトのルールを覚えること。

 アメリカの音楽への理解を深めるには、あの国について音楽以外のこともいろいろ知らなければチンプンカンなことだらけ。それは聖書のことだったり、歴史のことだったり、地域のことだったり、民族性だったり……。音楽に国境はないと言うけれど、アメリカの音楽を知れば知るほど、こちらとあちらの間にそびえる見えない壁−−絶望的なほど高くて頑丈な壁−−が見えてくる。そんなわけで、アメリカ的なものには自然と片っ端から好奇心をおぼえてきたわけです。歌詞に出てきたりするものを調べたりね。

 ま、亭主の好きな赤烏帽子、みたいなことですかね(笑)。

 で、ふと、正月、ライスボウルを見ながら「今年のスーパーボウルはどこ対どこかなのかねぇ」なんて言いかけて、ふと、「げ! そんなこと言っておきながらオレ、実はじぇんじぇんルール知らねーじゃん」と気づいたのでした。

 子供の頃にはフィンガー5の「恋のアメリカンフットボール」を歌い踊り、NFL文房具がオサレ・アイテムだった世代ですし。しかも、最近だってスーパーボウルは毎年欠かさず見ているんですよ、ただしハーフタイム・ショウを(笑)。でも、ルールについてはよく知らないのです。ショットガン!とか、アメフト用語はアメリカン・ミュージックの中でも頻繁に使われているわけで、選手の名前もゴシップ誌ではしばしば目にするわけで。たとえば野球だったらば、ジャッキー・ロビンソンベーブ・ルースという名前とか、カブスの愛称がカービーだとか、ドジャースはかつてブルックリンの球団だったこととか、そういうことを知らないと全然わからない音楽っつーのがオールディーズにもヒップホップにもあるわけで。だったら、同様にアメフトのことを知らないとダメでしょう。しかも、その面白さってものを自分も共感できないと。と、今さら、ふと、気づいたわけです。
 ボールを持ってあっちまで走っていったほうが勝ち。くらいのことしか知らないオレは、スーパーボウルがなぜあんなにもアメリカの国民行事なのかを事実として知っているだけで、実際に実感できてねぇーってこった! てことは、毎年ハーフタイム・ショウのゲストがあんなに凄いことになってることの根拠も実感できてねーってこった!

 トム・クランシー原作の『トータル・フィアーズ』なんて、大統領がスーパーボウルを観戦しているスタジアムにテロリストが核爆弾を仕掛け、それを知ったジャック・ライアンが苦心の末に大統領(の隣にいた国務長官か誰か)に電話をつなぐことに成功するも、めっちゃ試合が白熱しているところだったので「わりぃ、電話きこえないわ。今、いいとこだからまた後で。ガチャ」てなことで、ホントに核爆発しちゃうというものすごい映画であった。おいおい、スーパーボウル>テロかよッ*1。と、ビックリしました。

 というわけで。ぜんぜん間に合わないことはわかっておりますが。せめて今年のスーパーボウルまで、BS中継でがんばって学習しますよ!

 で。
 さて、ところで今年のスーパーボウルのハーフタイム・ショウは誰でしょう?
 と、公式サイトを見てみたら……

 ブルース・スプリングスティィィィーン!

 いえーい! オレの「今年はアメフトがんばります宣言」を祝福するかのように、いよいよ、満を持してボスのお出ましじゃぁぁぁっ! えらいこっちゃ! 去年のトム・ペティだって、あんなに盛り上がったのに。今年はボスですかぁぁぁ。しかも、今年のボスはとりわけ、合衆国的にめちゃくちゃタイムリーだし。いやぁ、赤と青のステージで「ボーン・トゥ・ラン」歌ったりしちゃうのか。ひぇ〜。どんだけ盛り上がるんだろうか。

 ボスといえば、オバマ次期大統領の就任式にも登場するかも? という噂もあるようで。あと、就任式に先立っておこなわれる豪華アーティスト総出演のビック・イヴェントでもパフォーマンスするらしい。あと、ミッキー・ローク主演「ザ・レスラー」の主題歌でゴールデン・グローブ賞も受賞。なんだか、選挙も含めた国民的行事への登場が続いていて、もうじき出るニュー・アルバム『Working On A Dream』も爆売れしそーだなぁ(^o^)。なんとNFLのオンライン・ショップでもプレオーダー受付ちゅう!

 ソニー・レコードS氏が送ってくださっているメール・ニュースによると、ボスが10月にニューヨークでビリー・ジョエルと共に行ったオバマの資金集めコンサートの時、オバマが楽屋でミッシェル夫人にこう語ったという。

「大統領に立候補したのは、私がブルース・スプリングスティーンになれないからだ」
 ひぇ〜、こりゃシビれました!
 ホントにもう、うまいこと言うね。
 オバマに座布団100万ドル!

 まるでウディ・ガスリーからディラン、自分自身、そして未来へ……という、ロックンロール史におけるひとつの大きな流れをアメリカの歴史に重ね合わせるかのようなストーリーで、自分がどんな風にオバマを支持しているのかを語ったボスのスピーチも本当に素晴らしかったけれど。
 やっぱオバマさんカッケェなー!

 まぁ、しかし、もし、彼がガチでスプリングスティーンになりたかったのだとしたら、それはそれでとんでもない人ですけどね(笑)。


■すでに超テンション高いスーパーボウル公式サイト↓
http://www.nfl.com/superbowl/43

■で、ボスのハーフタイム・ショウ特設ページ(動画もあり)↓
セットリスト予想クイズ見てるだけで興奮する!
あと、ハーフタイム・ショウのTV−CM(30秒)見てみて〜。スーパーボウルとボスのコンサートってのは、基本同じモノなのかーとすら思えてくるよ(てことは、やっぱアメフト音痴はいけませんな!)。
http://www.nfl.com/superbowl/43/events/halftime-show

☆1月16日追記☆事情は色々と深いようなので、とりあえず追記のとこは削除しときます。すんません。

*1:ちなみにこの映画は、アメリカ映画にありがちな、キノコ雲への認識がとても甘いように思われるので、そのあたりはちょっと日本人の目には???なんですが。まぁ、そこもまた、別の意味で永遠の壁のひとつですわな。