Less Than JOURNAL

女には向かない職業

ピクルスとダンカン

●スチュアート・ダンカン&ノーム・ピクルニー@Peter Barakan's LIVE MAGIC!

 

いやぁ、やっぱしアルチザンにまさる色男なしですな(意味不明)。

ゴート・ロデオ・セッションズでは“ひとりだけ譜面が読めない男”としてヨーヨー・マさんに「これがスチュアートの譜面でーす(笑)」と落書きみたいな紙きれをさらされても「自分、不器用すから」と高倉健のように穏やかな微笑みを浮かべるニヒルな姿に惚れました。つい最近ダイアナ・クラールさんのバンドの一員として来日した時には、あのサー・ポール・マッカートニーでさえも、あの92さいトニー・ベネット神でさえもが、ちょっとでも合奏をしくじると容赦なく「ぎろっ」と睨まれて震え上がったといわれる、成田屋ならぬダイアナの史上最恐「睨み」にも動じることなく余裕の笑顔をかまし、神がかった絶妙の“抜け感”とでも申しましょうか、いい意味での「6分の力」みたいな力の入れ方が死ぬほどかっこいいスーパーインテリバンドやくざプレイに惚れました。おまけにファッションはチェックシャツにダディ・ジーンズがデフォルト(+おじさんの背広っぽいジャケットのことも多し)、そのいなたさとキレッキレ超絶プレイとの裏腹感がまたセクシーで、もう、思わず「おじさま素敵♡」と叫んでしまったが、あろうことかまさかの同い歳(失笑)。ナイスミドルおじさまと思っていたブラッド・メルドーが遙か6歳下だったのを知った時のショックに比べたら、まぁ……と、まぁ、ご紹介が長くなりましたが、そんなスチュワート・ダンカンおじさま(便宜上、とりあえずここはこれで行かせていただく)が、パンチ・ブラザーズのピクルスことノーム・ピクルニー君とのデュオで来日しましたよ!地方は単独公演もあるようですが、東京は恵比寿ガーデンホールでのピーター・バラカンさん監修のライブイベント《LIVE MAGIC!2018》での来日。

早めにホールに行ったら、ばっちりリハーサルも見られました。

きゃーー、おーじーさーまー(同い年)。リハから超セクスィー! 音楽的にもルックス的にも200パーセント理想のスチュアート・ダンカンがいきなり目の前にいたので失神しそうでした。しかし、絶対おっさんだわー、年ごまかしてるに違いないわー、こんなおっさん同い歳のはずがないわー。

笑って何か喋りながらペロペロ弾いていても、腰くだけそうに色っぽい音色! 

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アメリカ外でのデュオ公演は初めてだそうで、客席の大盛り上がりにふたりとも楽しそうでした。

 

 ダンカンさんも参加している、ケニー・ベイカーがビル・モンローに捧げた1976年の名盤をバンジョーで再現したアルバム“Noam Pikelny Plays Kenny Baker Plays Bill Monroe”からも演奏してくれて嬉しかった。モンロー〜ベイカー〜ピクルニーと3段がまえなんですねー(笑)とアルバムの説明もしてくれたー。

PIKELNY, NOAM

PIKELNY, NOAM

 

 

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あまりに凄すぎてライブの間はまばたきも、息をするのも忘れてました。まじで。

またふたりでも来てくださいねーーー♡ もちろんパンチ兄弟でも!

 


Noam Pikelny & Stuart Duncan "Wheel Hoss"