Less Than JOURNAL

女には向かない職業

イヴの眠り 完結。

うわーん! とうとう完結してしまったー!
なんとなく結末は予想していたけど、それでも泣いたー(T.T)。
もっと続くと思っていたけれど、予想外にコンパクトな展開となってちょっと驚きつつ(とはゆっても5巻だぜ!)、しかし大長編とは違うスピーディなストーリーの運びが新鮮だったし。同時に、行間をじわじわ妄想で埋めながら読んでいく楽しみとゆーものも存分に堪能させていただいたし。
ひとコマ、ひとコマ、惜しみ惜しみ読ませていただきました。

毎回、単行本が出るのを待って読んでいたのだが。
最初は『YASHA』の余韻を楽しむ後日談……くらいのお話かと思いきや、2巻目くらいからぐんぐん加速していって、『YASHA』のほうが『イヴの眠り』への伏線だったのかと感じる局面も出てきたり。話が進むにつれ、どんどん“サーガ感”が濃くなってきた。『YASHA』は“男”たちの物語であったけれど、双子の美青年という設定もあってか、『BANANA FISH』から続く、“少女漫画におけるハードボイルド”というものが追求されていた気配が濃厚だった。対する『イヴの眠り』は“女”が主人公でありながらも、より純血なハードボイルドの匂い。つまり、アレだ……『老人と海』における、“母なるものへの回帰”というテーマをハードボイルドの原点とする定説に従ったハードボイルドっつーか。←ちょっと大袈裟に言えばね。

ひょっとしてひょっとして、やがて次の世代の話が続くのか……という余韻ありのエンディング。ゴッドファーザーみたいに、3世代のサーガで完結してくれたらなぁ。
で、早くも『YASHA』の文庫版の刊行が始まっている。こないだ完結したと思っていたのに……て、それは歳をとって月日の流れが早く感じられるだけなのか(笑)。全6巻が出そろったら、愛蔵用に買い直して一気読みするのがすげー楽しみ。