Less Than JOURNAL

女には向かない職業

イスラエルのガミラおばあちゃん

伊勢丹BPQCで大人気、イスラエルのガミラおばあちゃんがひとつひとつ手作りした石鹸「ガミラ・シークレット」。食べても平気な極上オリーブオイルだけを使ったヒミツの製法。おばあちゃんの顔が描かれたゴージャスなデカい箱を、おそろいの専用紙袋に入れてくれる、エコとはほど遠いウルトラ過剰包装。おまけにレジでくれる封筒には、字の読み書きもできないというふれこみだったはずのおばあちゃんから「日本のみなさんへ」という手紙が入ってます。さすがに矛盾を感じたのか「この手紙は息子が書いてくれています」と書きそえてあるところも、いちいちあやすぃー。

なぜそこまでゴージャスかというと。じゃーん。この石鹸が3700円くらいするのです。10個ぶんとかじゃないですよ、ふつうサイズの石鹸ひとつの値段ですよ。
だが! 今日、わたくしはニ個目のガミラばあちゃんを購入。本当に困ったことに素晴らしい。オリーブ石鹸は好きでいろいろ使ってみたし、ガミラ一個目の後に他の無添加石鹸も買ってはみたのだが。一度ばあちゃんのを使ってしまうと比べものにならんのです。もう、ツルツルー。すべすべー。びっくりする。なんと、顔に泡をのっけて泡パックしても、それだけでツルツルー。当然、ついでにヒジもカカトも泡パックでツルツルー。贅沢ってこわいわ。もう元にもどれないわ。これはまちがいなく、オリーブ石鹸のロールスロイスだ。で、調子に乗って、専用の石鹸ディッシュ「ガミラ・シークレット・ディッシュ」まで買ってしまったわ。石製で、ロゴ入りで、民芸居酒屋の灰皿みたいなの。

しかーし、日本国内だって比内地鶏って書かれててもホンモノかどーかわかんないのに、イスラエルのガミラばあちゃんって言われてもなぁ。しかも、そんなに売れちゃったら、ばあちゃん過労死してまうがなー。あ! そうか。そういえば、手紙には、なんとなく、世界各国からの需要拡大に従い、今はおばあちゃんが全部作ってるわけじゃないのと匂わすよーなメッセージが書いてあった。でも、じぶん、信じることが生き甲斐なので、ボッテガは今でも職人さんがふたりでせっせと革を編んでるんですよーって店員さんにいわれた時も素直に信じたので。ガミラばあちゃんのことも、信じてみたい気がするよ。てか、それくらいすごいのです。この石鹸は。そもそも値段がすごいんで、勝ってアタリマエの松坂大輔状態なんですけどね。あ。そういえば、ばあちゃんからの手紙には、ばあちゃんへの励ましの手紙の送り先(イスラエルの住所)も載っている。息子さんが読んでくれるのかなぁ、何語で書けばいいのかなぁ、息子さんは英語できるのかなぁ……と、それでもしつこく信じてみたい。