Less Than JOURNAL

女には向かない職業

『クローバーフィールド/HAKAISHA』

おーまいがー!おーまいがー!

クローバーフィールド/HAKAISHA』は全く新しいアトラクションタイプの映画です。特殊な手法による映像は、ご鑑賞時の体調によっては車酔いに似た症状を引き起こす可能性がございます。気分のすぐれない方、妊娠中の方、車酔いしやすい方、高血圧の方、小さなお子様などのお客様はくれぐれもご注意の上、ご鑑賞ください。

と、事前に注意される(←ひとつの宣伝方法も兼ねて)ことで話題になった。実際、映画館で観て「まじ酔って吐くかと思った」と言っていた人がいた。
なので、いちお覚悟してDVDを観たのだが。

↓わたくしの結論。

オーディエンスのブートを見慣れてる人なら大丈夫!

です。

とある特殊な世界になじみのある……というか、音楽ファンとして特殊な散財をしておられる一部の方々以外には役に立たない暗号みたいなインフォメーションで恐縮です。

もう、確かにグリングリン揺れてるんだけど。
これくらいの揺れはもう、オレ、ぜんぜん慣れてますよ。えっへん。
いやぁ、人間、どこで何が役に立つかわかりませんな。

しかし、ということは……逆にいえば、つまり、そもそも、ああいうDVD(どういうのかは、説明自粛)は、気分のすぐれない方や妊娠中の方や車酔いしやすい方や高血圧の方や小さなお子様が観たら危険つーことだな(笑)。いやー、法的のみならず健康にも悪いのか。わっはっはー。て、笑ってる場合ではないか。

なんか、映画を観ながら随所で「ああ、この感じ!」ってデ・ジャブりました。
たとえば、ずっと我慢してぐりんぐりんに揺れるブレブレ映像を観ていて、ようやく肝心のブライアン先生にズームした瞬間、カメラがいきなり下を向く……みたいな寸止め感とか、ああいう感じもあるしなぁ。あと、「商品なのに、なんでワケわかんない消し忘れまで入ってんだよ!」的な(←多少ネタバレ?)場面とか。
ま、考えてみたら、これは「これはオーディエンスのブートです」という設定であることが基本の映画なわけだし。

あ、あと『仁義』シリーズを見慣れてる人も大丈夫よ。第一作冒頭の、闇市のシーンがえんえん続くような感じですから。

というわけで、肝心の内容については書くと長くなるのでやめときますが。おもしろかった! なかなかに深い、なかなかに興味深い。「被害者目線のゴジラ映画」というネタ一発で撮ったのかと軽い気持ちで観たら、とんでもなかった。もう一回、二回と観てみたい気がする。