Less Than JOURNAL

女には向かない職業

Mr.&Mrs.スミス

  • Mr.&Mrs.Smith(2005・アメリカ)【DVD U.S.ver】


ちょうどブラピ&アンジーが来日した頃だったか、年末近くに発売された北米版DVDをアメリカにて入手。が、ようやく今頃になって家で見ているよーじゃ、劇場で見れば済む話だったじゃーん(-_-)。DVDだと字幕も英語だ(←でも、超ありがたい)。そんなわけで知力・財力ともにちょっぴり損した気はしつつも、家でダラダラ〜ンとしながら見るのにバッチリな映画だったのでオッケーとする。

ボーン・アイデンティティー』『ボーン・スプレマシー』のダグ・リーマン監督らしい、スクリーン映えする派手なドンパチの連発。ストーリーもジェットコースター展開だが、要所要所で気の利いたエピソードなど挟みつつ起承転結はキッチリ几帳面に。たぶん、英語わかんなくても面白いよ。インターナショナルな映画のお手本だな。

ブラッド・ピットは30年前の“アラン・ドロン”以来の、国民的オヤジギャグになり得るほどの“イケメンの代名詞”だが。セクシー、セクシーいわれる割に、実際の主演作品では意外とヘン顔ばかりしてみたり、セクシーというよりワンパク坊主な役が多かったり、正面きってのイケメン主演作は意外と珍しい気がする。そのあたりは、イケメンで損した恩師レッドフォードの轍は踏まない……という意識なのかもしれないが。で、そういう意味では、この映画、“記号としてのブラピ”しか知らない人が想像する“架空の主演映画”みたいな……つまり、正面きってのイケメン映画をついに現実化してみた……すなわち「“記号としてのブラピ”の実写化」というか。そういう、ちょっとネジれた見方もありかもしんないなー。て、事実、そんなこと考えながら見ていたわけですが。ま、そこまで歪んだ心で見なくてもじゅうぶん楽しい映画ですが。

アンジーのほうも、彼女を象徴するトゥームレイダー系クール・ビューティ路線のイメージをなるたけわかりやすく描いてみたよーなところがなくはないですが。そこまでデフォルメ効かせなくても……っつー気もしないでもない。あと、マザコンの殺し屋、ヴィンス・ヴォーンが味わい深いです。