Less Than JOURNAL

女には向かない職業

WE☆LOVE☆ロサ会館

ナイロビの蜂』の前売券を買いに池袋シネマ・ロサへ。今なら“蜂”とゆーことで“はちみつソープ”つき。ということを知って、忙しいのに慌てて飛んで行きました。ちっこい石鹸がそんなに欲しいのかと言われると自分でもよくわかんないのだが、とにかく“ナイロビの蜂”がついてるものは何でも欲しい。ようするに、めでたく日本公開が決まってテンションがあがっている。もうDVDも見ているのに、映画館のスクリーンで観る日が待ち遠しくてたまりません。原作の新潮文庫も、映画のスチールを表紙にした新装版になっているらしいので買わねばなるまい。本の“ジャケ違い”って、CDのソレよりも虚しい気がするのは何故だろう……。

シネマ・ロサがあるのは、池袋西口の歴史的名所(?)ロサ会館。映画館やボウリング場、ゲーセン、飲食店にライブスペースまでもがゴッチャに詰め込まれた、今ではあまりお目にかかれぬ巨大な娯楽殿堂。しかし、すでにおっそろしく老朽化している。渋谷の東急文化会館も取り壊された今、ここも遠からずなくなるんだろうなぁ。でも、それまでは、その外観を目にした瞬間から昭和40年代の東映実録映画の世界に入り込んでしまうような気分にさせるドヨヨ〜ンとした、しかし妙に威厳のある鷹揚なたたずまいを存分に楽しみたい。シネマ・ロサも好きなんだぁ、レトロでのんびりしてて。しかし、キラリと鋭い企画モノもあり。今も、昼は「子ぎつねヘレン」でレイトショーではクローネンバーグという清濁二刀流でもりあがってまーす。文化のクロスオーヴァー地点としての映画館、の超正統派。小型高性能なシネコンがフツーになってしまった時代、こういう昔ながらの映画館に来るとホッとします。

ちなみにロサというのは“薔薇”。かつてはここもモダンなトレンディ・スポットとして、夜な夜な粋な男女が集い、薔薇のごとき香しく華やかなロマンスの花を咲かせたのであろう。
つーことで、ロサ会館がそびえ立つのは池袋きっての歓楽街、
ロマンス通り
通称、ではない。正式名称である。

昼下がりのロマンス通りには、ハッピーそうなおじさんがいっぱい。ロマンスではないスペシャルな出来事が花ざかりのようで、おまわりさんが忙しそうに駆け回っていました。ちなみに、ロマンス通りを出たところにあるビルにかかった黄色い看板は「昼から飲める店・かめや」。ああ、これぞ地上の楽園。天国にいちばん近い縄張り(シマ)。みたいな(T_T)。
いくら東京芸術劇場みたいな、バカでかいだけのスカしたオゲージツ城を建てようとも、ロマンス通りがある限り池袋の帝王、最強のランドマークはロサ会館なのである。こんな土地不足の大都会にありながら、確か今でも、昔ながらの立派な専用駐車場があるところもグレイト(未確認情報)。

しかし、このカテゴリは《映画》じゃないよな。どう考えても。

☆『ナイロビの蜂』オフィシャル・サイト☆
http://www.nairobi.jp/