通りかかるたび、いつもいつも気になっている。
ものすごく完璧な存在といえよう。ある意味。
わたくしのようなハンチクがふらりと足を踏み入れられるほどヤワな店じゃない、ということは一目瞭然である。いつかは、この磨りガラスの扉を押してみたい……と願う。
さらには。
この通りを渡った向かい側にある建物玄関にも、喫茶のように一瞬でノックアウトされるインパクトはないものの、凝視すればするほど底なしディープに心に染みこんでくるオブジェが。
ただのニセモノとして片付けるには、ありあまる何かが。
腰ばきズボン。ふくらむ股間。らりったまなざし。
どういう現代アートですか。