イッツBOSSタイム!
いやー、またしても久々になってしまった。チェックしてくれていた方々、すんませんでしたm(_ _)m。
さて。そんなわけで、月曜日のことになっちゃいますが。ほんのちょっとだけルールを覚えて臨んだスーパーボウル。いやぁ、アメフトって本当によくできているスポーツ。「テレビ的によくできている」という意味も含めて。来年は、つか今年からアメフト見るぞ。スーパーボウルに向けて。
で、音楽関連メモ。
開幕式、オバマ就任記念ライブではビヨンセちゃんが歌った「アメリカ・ザ・ビューティフル」をフェイス・ヒルねえさんが。そして、国歌は去年のジョーダン・スパークス同様《アメリカン・アイドル》出身のジェニファー・ハドソンが歌った。ジョーダンの場合は、元NFL選手のお父さんが在籍していたニューヨーク・ジャイアンツが出場したとゆーこともあってものすごくもりあがった。で、ジェニファー・ハドソンは昨年家族が凄惨な事件に巻き込まれる悲劇があり、それ以来、公の場に出るのは今回が初めてだったとか。ドラマティックな……といったら申し訳ないが、しかし、これ以上のシチュエーションはないであろう最高のカムバック舞台になったわけで。実際、ここから新たな出発だ……という気合いを感じる、凄い迫力の歌声だった。
しかし、もう、あーた、なんたってボスですよ!
トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、プリンス、ストンズ、ポール卿……と、毎年グレイトでレジェンダリーなパフォーマーが続々と登場しましたが。今回はもう、掛け値無しの真打ち登場! スーパーボウルのハーフタイム・ショウという場所が、これほど似合う男はいないでしょう。よく紅白歌合戦の初出場歌手が「毎年、家で見ていた番組に出られるなんて光栄です」とか言うけど、ボスもまさにそーゆー感じでしたよ。
そりゃ、観客が超絶に盛り上がってるのは当然だとしても。なんたって、本当に、本当に、ボス自身がいちばん嬉しそう。いやぁ、なんだかんだ、ハーフタイム・ショウに大物アーティストが出るようになってからは結構いっぱい見てるけど。あんなにも楽しそうなメインアクトは見たことがなかったです。
ギターを抱えたボスとマツコ・デラックス……じゃねぇや、クラレンスねえさ……いやいや、クラレンスさんが背中合わせに立つ、超カッチョええシルエットが浮かび上がるオープニング。が、次の瞬間にはギターをさっさと投げ捨ててハンドマイクに。つまり、「オレのキメ姿」のシルエットを見せるためだけにギターを抱えたとゆー大サービスなのヨ! ありがたやー(T_T)。
「レディース&ジェントルメン! これからの十二分間、ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンドが、正義とパワーをあなたのビューティホーなご家庭にお届けします!」*1
「10thアベニュー・フリーズ・アウト」のイントロにのせ、いきなりノリノリの挨拶!
さらに続けて、カメラ目線でこう叫んだッ!
「だーからッ!チキンフィンガーを食うのをやめて、テレビの音をでっかくしろーッ!」
……て、大将、いきなりおもしろすぎます(T_T)。
チキンフィンガーって、ささみ揚げみたいな。ようはツマミですよね。
オバマ就任式の時には、次のジャージー市長の噂もまんざらではないのかっつーくらいのオトナの風格だったのに。いきなり「アメフト大好きなニュージャージーのおっちゃんが、スーパーボウル見に行って大ハシャギ!」みたいな無邪気な笑顔。こーゆーメリハリが、ボスの何よりもキュートなところですなぁー(はぁと)。キメワザのスライディングでも、はりきり過ぎてカメラにものすごい勢いで激突してしまって「わ、ごめんごめん」みたいな笑顔。かわゆすなー。
で、ピアノの上に乗っかると、ぎゅーぎゅーのグラウンドを指さして、
「そこらへんのヤツら、生きてるかぁぁぁぁーッ!?」
わずか12分間のハーフタイム・ショウ。そこに、大規模なスタジアム・ツアーでの3時間分くらいの醍醐味をぎゅーっと濃縮しなければならないわけで。それはもう、必然的に世界最強にして最短のライブ版グレイテスト・ヒッツ……みたいなものになるわけで、どのアーティストも超絶すぎる盛り上がりを見せるのは当然なのですが。それにしても、なんかもう、テンション高すぎて。これってホントに試合の合間なの? つか、試合は試合で前半から大変なことになってるっつーのに、そのことさえ忘れてしまうような感じ。
「10thアベニュー〜」の、♪この街をまっぷたつにぶっつぶすー……みたいな詞を、スーパーボウルをまっぷたつに……に変えて、また、いきなり盛り上げる。
それにしても。これが一曲目に来たとゆーのはビックリだったけど、しびれました。
この曲から「ボーン・トゥ・ラン」〜「ワーキング・オン・ドリーム」〜「グローリー・デイズ」という濃密メドレー。
サービス満点すぎ!
オレの見せどころ全部のせ特盛りバージョンで! みたいな。
最後の「グローリー・デイズ」では、高校時代の友達が「野球選手」だったとゆー歌詞を「フットボール選手」に変えて、「スピード・ボール」のところをフットボール用語の「ヘイル・メアリー(・パス)」に変えて歌った。
「グローリー・デイズ」の終盤、ステージも客席も最高潮。
ここで、ボスとリトル・スティーブンが繰り広げたスーパーボウルver.のコント(笑)が最高に面白かった。いや、コントっつーか、なんつーか、まぁ、それも曲の一部分ではあるのですが。一本のマイクに向かってのシャベクリが、まさにおっさん漫才のカタチだったものですから。
最後の曲っつーことで、しきりに腕時計を指さす仕草を見せ始めるボス。
ボ「スティーブ、オレたち、そろそろ終わらないといけないんじゃねーのか?」
ス「そんなことねーよ!」
ボ「これじゃオーバータイムになっちまうぜッ!」
ス「んなのカンケーねぇよ!」
ボ「やばい! ペナルティ・タイムになっちゃうよ!」
ス「な〜んのことか、よくわかんねぇ〜〜」
ボ「だーかーらぁーッ! ディレイ・オブ・ザ・ゲームだよ!」
と、ボスが叫んだところで、審判が「めちゃ怒ってるぞー」ってな勢いで登場!
ステージ上にイエローフラッグを投げいれて、ディレイ・オブ・ザ・ゲームを宣告するジェスチャーをする。
ここで、バンドの演奏がストップ!
ブ「スティーブ、今、何時だ?」
ス「イッツ・ボス・タァァァァァーイム!」
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!どかーん!
(↑あ、あ、ありえない量の花火砲。オレは、こんなにたくさんの花火を生まれて初めて見ました。)
バンドは、街じゅうを焦がすようなものすげー花火の競演を背にして演奏を続ける。
オッサンふたりのおバカな漫才トークから、おそらく世界一のスポーツ・エンターテインメントを象徴するような世紀の大スペクタクル花火ショウへ……。
ようするに、
「今何時?」「おやじ」
「今何時?」「いぼじ」
「今何時?」「ノージ」
みたいな、小学生の駄洒落レベルのセリフをきっかけに、絢爛大スペクタクルが始まったわけである。
すごいぜ! すごすぎる!*2
さて。この全貌を実況レポするのはむつかしいのでアナタチューブか何かで探して是非、その目でご覧いただきたいのだが。とにかく、この花火の段階でまだ曲は続いてます。で、バンドはエンディングに向かってぐんぐんと加速を続けてゆく。
どっかん!どっかん!花火が炸裂する中で、ギターをかき鳴らしながらボスがひとこと↓
「スティーブ、はやく、逃げようぜーッ!」
て、ドリフか(T_T)。
で、ここでいよいよエンディング!
伝家の宝刀、ボスのテレキャス回し!
いつもより多めに回しています(^_^;)。
そして!
なんと、ここでも、ぐりん!ぐりん!と回すタイミングに合わせてさらに花火がドカーン! ドカーン! と打ち上がりまくりですよ。
で、ジャーン! と終わって。
この歴史的ハーフタイム・ショウを終えたボス。最後に、〆のセリフを絶叫したのでした。
「オレはディズニーランドに行くぞーーーーー!」
ボス、意味わかりませんorz。
フロリダにあるのはディズニーワールドだった気が……ま、それはいいか。
そんなわけで。我らがグラミー・ウィナー・アーティスト、このハーフタイム・ショウも両軍のQBが揃って「伝説のアーティスト!」と紹介するVTRから始まった偉大なるブルース・スプリングスティーン。
彼が「この夜、全米でもっとも楽しそうだった59歳賞」を満場一致で受賞したことは言うまでもない。
どこの満場一致かって? オレの脳内のだよ。