Less Than JOURNAL

女には向かない職業

スチュワーデス刑事、ラストフライト

-金曜エンタテイメント新春ドラマ特別企画「スチュワーデス刑事10〜大食いシスターズ最後の事件は晩秋のイギリスを舞台に究極のグルメ、航空トリックドンデン返し満載のコメディーミステリー」
↑タイトル長過ぎ。
さて、なぜだか毎年毎年たまたまのよーに見ているうちに楽しみになってしまった「スチュワーデス刑事」。今回で最後だそうだ。まぁ、さすがにJALも、スチュワーデスが事件解決してるヒマがあったら、じぶんとこの不祥事をなんとかしろっつー話だしな。あと、そろそろ財前・水野・木村も、花のスッチー(古っ)キャラとしてはかなりトウが立ってきたわけで。そういえば今はもう“スチュワーデス”でもないし。えー、女性客室乗務員刑事?

しかし、内容はビックリしたよ。あまりにハチャメチャで。
もともと「スチュワーデス刑事」は、内容はどーでもいいところがいいところで。2時間ドラマのベタベタな展開を、さらにゆるーくやってるのにロケは豪華……というアンビバレンツが、なんとも正月気分でよかったわけだ。が、それにしても。前半は、全員コケとかベタベタなギャグをこれでもかっつーくらい詰め込みすぎ。内輪ギャグではしゃぎすぎ、しかも今ひとつ面白くなかったりして。で、何よりも結末がねぇ……あまりにワケわかんなすぎた。ビックリだ。いかにベタベタでユルユルなドラマでも、やっぱり最後は水戸黄門みたいに締めてもらわねば。最近、くりいむしちゅーの番組とか「ベタなドラマ」ネタがギャグになりすぎてるので、本家のほうがベタベタを避けようとして伝統が崩れつつあるのか? やっぱ、崖の上に追いつめられた犯人が自白……みたいなことはキッチリやってほしいのだが、今回はそーゆー“お約束”を一種のギャグとして扱っていたしなぁ。
陣内孝則演じるミステリ作家が「ミステリーもグルメも、ジ・エンド」とゆーセリフを言っていたが。笑っていいのか何なのか、ビミョーだったなぁ。なんか、そういう2時間ドラマ文化への自虐が全編にたちこめていた。で、しかも、わりと意識的にそーしてるのか……という感じがした。視聴者に、そーかと思ってたけどやっぱりそーだったのか……の2時間ドラマ的カタルシスを与えてくれそーに見せかけて、最後の最後におあずけくらわすところとかを含めて。こういうのは「ドンデン返し」とはちょっと違うんじゃないかなー。なんか、ファイナルとしては今ひとつ不完全燃焼で、ラスト・フライトはエンジン不良で成田に引き返しました……みたいな感じだったよ。と、スチュワーデス刑事で何をこんなにマジメに語ってるんだじぶん。