Less Than JOURNAL

女には向かない職業

おかえりー。

報道ステーション」の日本代表選手の生中継インタビュー、福留・渡辺すんすけ・多村だったんだけど。いきなり多村が真ん中に座ってて、その絵があまりにもインパクトありすぎだった。古館に「ひとり珍プレー好プレー」と言われてもシャァシャァと「見ていた人はおもしろかったと思います」と答える多村。ナイスすぎる!! アイラブ多村!!

さて。日本代表チームの成田空港到着には、なんと1000人の出迎えだったとか。いやー、到着ロビーの2階までビッシリ鈴なりになったファン、わきあがる歓声、飛び交う声援……その光景を見て、とっさに「ああ、まるでサッカーのようだ」とか「オリムピックのようだ」とか思ってしまった。そーゆー発想は失礼だよな、いかんいかん……と反省していたら、王監督トリノのスケート選手団の凱旋帰国での歓迎ぶりを見て「うらやましーなーと思っていた」とキュートな本音をポロリ吐露。しかも、金メダルをとった荒川選手と言うところを、よりによってミキテーと間違えるうっかりワンちゃん。しかし、その後の「やっぱり勝負は勝たなければならないんだと思った」(←ウロ覚え)という言葉には、ポップな響きとはウラハラにズシンと重みを感じた。「お客様が楽しければいい」のシゲオとのONコンビが、戦後日本の野球界を盛り上げてきたわけだが。今回は、ペナントとはまったくの別物。本場である「アメリカの野球」としての勝負。勝たねばならない。負けたら意味がない(お客様が喜んでも)。それはシゲオとて同じことで、長嶋ジャパンの時には自ら生涯最大と告白したほどのプレッシャーを感じていたわけで。やはり日本の野球とアメリカの野球は違う野球なのだ……とはいえ、これ、わたし的にはあくまでも「いい意味で」感じる違い、なのですけどもね。

帰国前の会見で大塚が、日本での二段モーション禁止などのルール変更のキビしさによって選手たちがやりづらくなっている状況に触れ、しかし今回の国際大会でも問題なくやれたので、日本の審判も、その事実も踏まえての規制を考えてほしい……ということを話していた。アメリカで活躍しながら、日本の球界のことを思いやる発言を端々で見せた大塚とイチローアメリカに拠点を移すことで、遠きにありて思うものも増えたのではないかなーと思った。特にイチローは、日本にいる時は日本にいることを窮屈に思っているのではというくらいにアメリカナイズ大好きっ子だったわけだしねっ。別に日本にとどまって野球をすることが大事とも思わないし、松坂や上原はやる気まんまんのうちに自分を試してみるべきとは思うけれど、同時に、日本で野球少年として育った男が、どこにいても「日本の野球」の大切さというものを心の片隅で意識しているとしたら、それはなんだかとても美しいことだとちょっぴり感じたりして。

いやー、それにしても大塚晶則があまりにもオットコマエである。近鉄、中日時代はブータレ顔がトレードマークで、それはそれでチャーミングだったんですが。みるみる精悍な顔つきに変化していったのは、日々の緊張感から来るものなんでしょうか。投げ方も、日本にいた時とはぜんっぜん変わった、上からエイッみたいなダイナミックなスタイルで。でっかいメジャーリーガー相手に闘ってるんだなぁって感じで、そのフォームを見ているだけで痛快。まさにヨッシャー、名は体をあらわす投法っつー感じ。
ヨッシャーブログでは、WBCの経過がガシガシ綴られている。韓国戦の時の登板曲はパドレス時代の自分の曲だったけど、決勝戦の時はわざわざホフマンに電話して、ホフマンのテーマ曲を使わせてもらったのだそう! カッコよすぎるエピソードだ!
http://blog.so-net.ne.jp/aki-otsuka/

予想はしていたことだが、優勝後のテレビ番組は右も左もイチローイチローイチロー。こういうのを偏向報道と呼ぶのではないか? もちろん、イチローの功績は大きい。野球なんか見たことない人は、フクドメという名前を知らずに「あの2ランHR打った代打の、ヒロサワに顔が似てる人」としか記憶してないかもしれない。や、だったらヒロサワも知らないか(笑)。でもさー、せっかく「これで野球人気が復活」とかゆって盛り上げてるんだから、これから半年にわたって日本で毎日のように見ることのできる選手たちのことも1から紹介するつもりでとりあげるとか、そーゆー地道な努力もするってーのも、全力で闘いぬいた日本代表チームへの敬意のひとつのカタチではないかと思うのですがなー。