Less Than JOURNAL

女には向かない職業

YOU ARE THE BOSS!!!

ぎゃぁぁぁぁーッ!! うわぁぁぁーッ!!
正直に告白します。わたくし、さきほど、マジでちょっとチビりましたorz。
4月25日に全米リリース(日本は5/24)が予定されているブルース・スプリングスティーンのニュー・アルバム『We Shall Overcome: The Seeger Sessions』。現在、アマゾンUSでは、アルバム収録の「John Henry」ビデオ・クリップを絶賛公開ちゅう! おそらくレコーディング・セッションをそのまま収めたモノと思われます。いやー、もう、みなさんもココなんか読んでないで(笑)今すぐ尼ゾンに寄ってみてくださいよ。ホントに腰が抜けました。このアルバムはタイトルどおり、敬愛するピート・シーガーがらみのトラディショナル・ソングをボスが歌った超話題作。昔から、何かっつーとフォーク/トラッド系のライブに飛び入りしていたし、そもそも彼のルーツにピート・シーガーを始めとするアメリカン・トラディショナルの偉人達がいることは火を見るより明らかだったわけですが。それにしても、それにしても、いやぁぁぁぁ……長生きはしてみるものです。
ホーム・レコーディング風の居心地よさげな居間にフィドルバンジョーや……いるわいるわオールドタイミィな楽団さんたちが。そしてボス! 超ノリノリで、いにしえのトラディショナルを爆唱。うん、これはまさに爆唱と表現するのが正しい。あの「ウイ・アー・ザ・ワールド」でクインシー・ジョーンズ「あんた声、デカすぎ」と叱られたあの声で、「John Henry」を爆唱しているのです。
本気ですよ。ボスは。

たとえばこのアルバムを、大成功を収めたスーパースターが、年齢を重ね、自らのキャリアには関係なく、気のおけない音楽仲間たちと大好きな曲を楽しくセッションするべ……みたいな企画モノだと思ったら激しく間違いである。あまりに本気だ。まぁ、理論的に分析するならば、スタジアムを超満員にする『Born To Run』の熱狂と、『Devils and Dust』の内省とを掛け合わせて、さらなるパワーアップを図る新境地……みたいなことも、まぁ、あるかもしんない。が、そんなことより何より、ただひたすら愛するトラディショナル・ソングをオレ流で爆唱しているのだ。もう、カッコよすぎる。つか、ボスのアルバムであること以上に、今までに聞いたことのないトラディショナル・アルバムの誕生……なのかもしれない。いやー、ある意味、これまでの彼のキャリアの中でも屈指の、命がけの真剣勝負アルバムなのかもです。マジで。
で、しかも、今、尼ゾンでプリオーダーをすると、もれなくムフフのデジタル・オマケつき。とにかく急いで尼ゾンへ!
ちなみに日本盤はCD+DVDの2枚組、米盤はデュアルディスク仕様でリリースされる模様。デュアルディスクはボーナスが2曲とブックレットつき。まだ日本盤の詳細はわかりませんが、またまた至れり尽くせりの“日本人でよかった!”仕様でリリースされるのではないかと期待しております。やっぱ対訳欲しいし、両方確保したいっすね。

ボスが来日した頃は、わたしはまだフォークやカントリーのことをよく知らなかったし、将来ボスがこんなことになると想像もできなかったし、もし想像できたとしてもフォークやカントリーのボスなんかどーやって聞いてよいものかと途方にくれていたことでしょう。その後10年くらい前だったか、まだまだカントリーがマヌケな田舎演歌とバカにされていた頃、あるボス・ファンの業界関係者に「将来、ボスは絶対にアッチもやるよ」と断言したら、ものすごーくイヤな顔をされたことも今でも忘れられません。しかし、今でよかった。まだまだ青二才とはいえ、わたしはトラディショナル・ソングに心躍らせるだけのスキルを身につけたし、世の中では「アメリカーナってキてるよネ☆」てな感じでトラッドの地位が絶賛向上ちゅう。おまけにちょこっと話は脇道それますが、ジョニー・キャッシュのフォルサム刑務所ライブの日本盤もかなりの売れ行きを記録しているとか。そんなわけで2006年春、わたし的にはボスのニュー・アルバム『We Shall Overcome: The Seeger Sessions』を受け入れる心の準備はすべて完了しております。ああ、よかった。20年前にこんなもの出されていたら、スキルはゼロだったもの。わたし、長生きしててよかった。そしてボスも長生きしててよか……………………。

カモーン!BOSS! カモーン!シーガー! カモーン!アメーリカ!

ブルース・スプリングスティーン
『The SEEGER SESSIONS:WE SHALL OVERCOME』
5月24日日本発売(予定) CD+DVD2枚組
ソニーミュージックエンタテインメント