Less Than JOURNAL

女には向かない職業

2006年のゴールデン・シネマ

待てよ、今は2006年だよな!? と、わかっちゃいるのにあえて呟いてみる至福。
シネマのニュー・アルバムの発売日を心待ちにして、前日20日にいそいそとレコード屋(←この場合、あえてCD屋とは呼ばぬ)へ出かけてゆき、「やったー、フラゲ〜!」と喜んだりなんかして。という行為を、なんと、デビューから世紀をまたいだ2006年の今になって味わうことができる幸せを感謝します。シネマの皆様ならびに再発にかかわったすべての方々、ありがとう。

今年4月、鈴木慶一ネ申のグッジョブによるムーンライダーズ、シネマ、ポータブルロック@新宿ロフトとゆー奇跡の対バンで、これまた奇跡のシネマ再結成を目の当たりにして、さらには6月に2枚組“ゴールデン☆ベスト”発売というアナウンスに我が耳を疑ってから早2ケ月。とうとう出ましたん。本当に出ましたん。

アルバムとしてはデビュー作1枚しか出ていないけど、その『モーション・ピクチャー』は鈴木慶一プロデュースによるウルトラ名盤。今回のベストは、過去にQ盤シリーズでもリリースされていたが再び入手困難となったこのデビュー・アルバムにシングル曲を加えたディスク1と、未発表曲やスタジオ・ライブや松尾さんと中原さんが地元・九州時代に録音した曲など驚愕レア・トラック集のディスク2からなる2枚組。もちろんメンバー自らが立ち会ってのデジタル・リマスター版。ゴールデン☆ベストというか、コンプリート・シネマ。いやぁ、もう、わたしにとっては、ここに自分の好きなものが全部詰まっているとゆっても過言ではない。カッコいいと思うモノ、幸せを感じるユーモア、泣けるツボ……。ああ、これだなぁ。うまくゆえないが、今、日常に欠乏している感情をよみがえらせてくれるチカラを持った音がここにみっちり詰まっている。ポップスとはナニかとか、ロックとはナニかとか、今さらゴタクを並べる自意識も、説明する気力もないが。とにかく、自分の中にあるポップスという栄養分についてあらためて自覚することができたし、自分が好きなものがずっと変わってないことを確認できたし、カラダにいいものを食べると健康になるように、自分の精神にいい音楽を与えてあげることはとても大事だなぁとしみじみ思いました。しかし、それにしても、これだけ個性も才能もバラバラに豊かなメンバーがよくぞ出会ってバンドを結成したものだなぁと今さらながらオドロキ。4月の再結成ライブで初めて生シネマを見て、たぶん結成当時から「未来のスーパー・バンド」だったんだろうなぁと感じたことを、このベスト盤であらためて確信した次第。

で。10月に、再びライブが決定。堂島孝平くんのプロデュースするイベントシリーズ「SKYDRIVERS HIGH Vol.03」で。しかも会場は、シネマなだけに東京キネマ倶楽部というナイスなロケーション。いやぁ、さーすが堂島くん。またまたオトコをあげちゃうねっ☆ あたしの中でねッ☆

で、今日、やっとこドアラポッドにも入れたんですけど。データベースの曲表記がね、間違ってたの。ディスク1の10、11、12のタイトルが入れ替わってるの。これ、どうやったら直せるのかよくわかんないから自分のiTunesだけ直したんですけどゴメンナサイ。スキルのある人はどうぞ、データベースも直してあげてくださいm(_ _)m。

ソニーの“ゴールデン☆ベスト”は他にもBOXの2in1とか、杉真理のベスト+提供楽曲集とか、わたし的には“マイ編集CD−R”フィーリングのナイス企画連発で、しかもライナーやアートワークも丁寧な作りでありがたい限り。でも、どうしてゴールデン☆ベストと「☆」が入るのでしょう。おかげで、今ふたたび、スピッツの「涙がキラリ」のどこに「☆」が入るんだったっけなと悩んでは春日三球ばりに眠れぬ夜を過ごしております。