Less Than JOURNAL

女には向かない職業

 今日からオレも情報ツウ!!

 長い戦いが、ようやく終わった。ああ、本当に長かった。


 全米で社会現象にまで……というか、もはや米エンタメ界の中心軸みたいなものとゆっても過言ではないスター発掘番組《アメリカン・アイドル》のシーズン8。
 シーズン5から日本でもCATV局FOX JAPANでリアルタイム放送が始まっていて、ウチは地元CATVで見られるようになったので確かシーズン5を再放送した時から見始めて、シーズン6(ジョーダン・スパークスが優勝した回)からはリアルタイムで欠かさず楽しみに見ている。


 ただ、ひとつだけ、本当に本当に困った大問題がある。


 日本での放映がアメリカと同時期とはいえ、3週間か4週間か遅い。それが本当に困る。

 せいぜい数週間のことじゃないか、と思われるかもしれない。が。日本での放送を楽しみにしている人に限ってのことなんだけど、これがものすごい日米情報格差を生んでいるのである。


 番組が進むにつれ、数万人の候補者がトップ10数人に絞り込まれるあたりから毎週、毎週とてつもなくドラマチックな展開があって。毎週どんどん候補者が脱落して、その結果に「まさか!」とか「やっぱり!」とか「なんでなんでー(T_T)」とか、出演者や全米のお茶の間と共に一喜一憂する“一体感”(笑)が番組最大の魅力なのである。だから、フィナーレに向けてドキドキ度がぐんぐん激しく加速してゆくのである。そんなわけで最後の3ケ月くらいは、もう、1週間先に誰が残っているは絶対に知りたくない!状態なわけです。

 で、その数週間の情報を遮断すべく《アメリカン・アイドル》に関する公式サイトなどの情報だけをシャットアウトすればいいのかとゆーと……実際に番組を見始めてからあらためて思い知ったのだが、とにかくホントに国民的番組なんですね。番組を放送しているFOXチャンネル以外のテレビ局を含む、ありとあらゆるメディアが候補者たちの行方をガンガン報じているわけですよ。たとえば、アメリカのアイチューンズ・ストアを開いたら、最新の候補者がずらーっと並んでいて彼らの曲が無料ダウンロードできるようになっている。これを目にした瞬間にもう、オレたち日本国民は数週間分のドキドキを失ってしまう。あと、ローリングストーン誌とかエンターテインメント・ウィークリーとか、我々にとっては日常的な情報収集に欠かせないエンタメ関係のサイトも番組シーズン終盤になってくると日々アメアイ情報があふれまくっているので、ぐっとこらえて見ないことになる。で、まぁ、アメリカン・アイドルってのは《アイドル系》でしょ、日本でゆったら歌謡界みたいな感じでしょ……と、「ここはさすがにないだろう」とふんでアクセスしたロック系情報サイトも……ぎゃぁぁぁ、トップ3の写真が載っているぅぅぅぅ(T_T)なんてこともあるし。じゃ、ふつうのニュースは大丈夫だろうと天下のCNNドットコムを開いてみると、大統領もさしおいてアメリカン・アイドル勝戦の結果がデカデカとトップを飾っていたりする。まぁ、なんたって特番の時には大統領までお祝いコメントを寄せるくらいの番組だから。去年なんか、激戦中のオバマとヒラリーがそれぞれビデオ出演して「がんばってネ☆」ってゆってたし。いやー、ホントにすごい番組だっていうのは肌身でひしひしと感じているのですけれどもね。この全米人気番組を日本で楽しむには、それこそ全米の情報を遮断しなければいけないってのはなんともせちがらい!


 さいわい日本では《アメリカン・アイドル》は今ひとつ盛り上がらず、どれくらい盛り上がってないかというと、今シーズンなんか応援団だか何だかで番組前後に何故かディージェーケェオリィィィが出てきて愚にもつかぬことをベラベラしゃべりまくってちっとも応援になっていない……というくらい盛り上がってないわけですが。もし日本でも《アメリカン・アイドル》が、もう、なんか「ポニョ超え!」とか「ハルキ超え!」とか、それくらい国民的人気を博してしまったらタイヘンだよ。もう、「アメアイのネタバレになるアメリカの情報は全面報道禁止!」とか世論が盛り上がっちゃって、それを見越してオバマまで定例会見で「えー、日本からの輸入は……あ、そーいえば先週のアメアイは××が脱落したんですけどー……で、全面禁止!」とか、都合の悪いことに全部アメアイネタをはさむようになったりしたら日本は破滅だ! そんなわけで、とにかくFOX JAPANが日本でも放送していくれていることには本当に心から感謝しているのですが、日本が米国の情報操作による未曾有の経済危機に陥ることを回避するためには、これ以上日本で人気が爆発しないように今後もディージェーケェーウォーリーーーを応援団にして人気加速をくいとめるか、もしくは、アメリカとせめて1週間遅れくらいのリアルタイムで放送するか、よろしくご検討ください。日本の平和のために。



 そして。ファイナリィィィィ(←ディーージェーケェウォーリー風に)! 昨夜、日本でもついにシーズン8が感動のフィナーレを迎えたわけです。



 番組が終わった瞬間、わたくしは堰を切ったよーにCNNやらE!オンラインやら今まで自粛していたサイトにモーレツな勢いでアクセスを始めた。そもそもツイッターを始めたのだって、そーゆー情報サイトや音楽誌をフォローしたいのが最初の動機だったのですから。あと、3日前に手に入れたブラックベリーは何といってもアメリカのニュースサイトがほんとに便利で充実しているし。なんか兵糧攻めから解放された兵士みたいに、ガッツガツ貪りまくりましたよ。アメリカのエンタメ情報を。で、ちょこっとウワサには聞いていた今シーズンのファイナリスト、アダム君のゲイ疑惑騒動をようやく詳しく知ったり(つか、すでに最終回の後にカミングアウトしていたのだが)。もう、いろんなことを知って、一夜にしてちょっとしたエンタメ通に(ウソです)。いやー、ツイッターも一気にたくさんフォローをしたら突如バカみたいにいろんな情報が入ってきてえらいことに。ニューヨークタイムズの音楽欄ツイッターとか、前にグーグル・ガジェットでも入れていたことがあるんだけど、意外と見過ごせないものがあったりして、ただ、しょーもないネタも多いから、どんどん配信されるほうが気軽でいいね。


 と、ようやくオレ・ツイッターが充実したので、いわゆるセレブのツイッターってどんな感じなんだろうなーというのが見たくて、なんとなくフォローしていたパリス・ヒルトンのフォローをやめた。リアルでおバカっぽいんだなーと思いながら見ているうちに、しょこたんばりの頻繁更新のおかげで、だんだん日々のジェットセット行脚を追うのが楽しみになり、フォローをやめるのもちょっと淋しかった。パリスにすっかり情が移っている自分に気づいてビツクリ。いやー、ツイッターってのはやっぱしおもしろいね。ブログとかミクシーみたいに「発信」するのではなく、日々のニュース収集のためだけに使うメディアとしてもとても面白いと思う(でも、もしツイッターするならoreberryもよろしくネ)。